※本コンテンツはアキバ総研閉鎖に伴い、記事の権利移譲を受けて転載しております。
秋葉原に遊びに来て、悩ましいのが「どこでランチを食べるか」だろう。
そこで、皆さまのランチ選択の一助になればと、用がなくとも秋葉原をウロウロしているワタシ、旬ゴリがおススメのアキバ飯をご紹介しよう。
なお、趣味にお金を使いたいアキバ民としては、ランチに使える金額は1,000円以内と想定して、1,000円以内で食べられるメニューを中心に紹介したい。
日本でも有数のラーメン激戦区のアキバ。最近では「とんこつ」やら「背脂」やらが流行っていて、そういったお店はどこも行列が出来ている。そのいっぽうで、先日まで営業していたあのお店が、今日には閉店している……。という具合に、まさしく盛者必衰のことわりを体現しているかのようだ。
そんなアキバの地で45年以上営業し続けているラーメン屋があるのはご存じだろうか? 今回は、そんな本当の意味での老舗ラーメン店「関取ラーメン 竜軒」をご紹介しよう。
「関取ラーメン 竜軒」は、JR秋葉原駅から徒歩3分ほど、中央通りから入った路地裏にひっそりとある老舗ラーメン屋だ。
中央通り側から見て、「アニメイト秋葉原2号館」と「タイトーステーション 秋葉原店」の間の路地に入る。
その路地を入ると、年季の入った建物に赤い暖簾が見えてくる。そこが「関取ラーメン 竜軒」だ。
店内はカウンターのみの6席とかなりコンパクト。しかし、飲食時に隣のお客さんとぶつかるような狭さではなく、むしろちょうどいい収まり感がある。内装も、これぞ伝統的なラーメン屋と言うべきスタイルで、昔なじみの店構えに心が落ち着くという方も多いのではないだろうか。
ランチメニューはないが、並ラーメンで530円と、アキバ界隈のラーメン相場的に見てもかなり安く、お財布にもやさしい。
また最近のラーメン屋では、何かとトッピングやら麺の硬さなどを選べるお店が多いが、この店ではそういうオーダーを尋ねられることはない。基本的には出されたものを味わうという昔ながらのスタイルだ。
店内には、45年以上の歴史を物語るように、色褪せたポスターや缶バッジなどが飾られている。ラーメンができるのを待つ間に、これらを眺めるのも面白い。
本企画では予算を1,000円と設定しているので、どうしようかと悩んだが、がっつり肉が喰いたい気分だったので、リブ肉ラーメン、そして予算をめいっぱい使い切るために中盛とした。これで1,000円だ。
麺は昔ながらの中太麺に、しょうゆベースのスープ。トッピングは「リブ肉ラーメン」の名に恥じない、これでもかと大きなリブ肉に、のり、メンマ、味玉とシンプル。
リブ肉を持ち上げてみたが、“それはリブ肉というにはあまりにも大きすぎた。大きく、分厚く、重く、そして大雑把すぎた。それはまさに肉塊だった”と脳内再生が容易なほどのビッグボリューム! おまけにしかも、やわらかく煮込まれているため、これ以上持ち上げることができない。
ちなみに、リブ肉なのでもちろん肋骨が付いている。食べるときは噛んでしまわないように、気を付けよう。
ラーメンはシンプルのひと言。
こちらもまた、“こういうのでいいんだよ、こういうので”と脳内再生されてしまうほど、求めていたラーメンの味だ。リブ肉をかじりつつラーメンをすする、そして再びラーメンをすすり、肉をかじる、これがおいしいのだ。
がっつり肉を味わいつつ、ラーメンも味わえる。気がつけば、あっという間に食べきってしまっていた。
客席と厨房が近いがゆえに、仕込み中の肉が見えるのだが、そこにはやはり肉塊があるだけだ。
今回は、45年以上秋葉原で営業を続ける老舗ラーメン屋「関取ラーメン 竜軒」さんにおじゃまさせてもらった。
おそらく長年変わらぬ味を提供するお店のラーメンは、最近流行りのラーメンにはない安心感というか、郷愁というか、定期的に食べたくなる味だった。背脂も野菜マシマシもおいしいのだが、時にはこういう素朴なラーメンを味わってみるのもよいのではなかろうか?
ラーメンをすすりながら、気さくな店主と最近のアキバについて盛り上がりつつ完食し、そろそろ寒くなってきたので、次回はねぎみそラーメンを食べようと心に誓ってお店を後にした。
店舗情報
店名:「関取ラーメン 竜軒」
住所:東京都千代田区外神田4-3-12
電話:なし
営業時間:11:00~21:00
定休日:月曜日(月曜日祝日の場合は営業し翌日休業)
店舗MAP